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【知りたい!】~後編~『大豆イソフラボン』について管理栄養士の先生に聞いてみた◎

執筆者

管理栄養士 大屋佳奈 (おおや かな)

給食管理の仕事を主軸に特定保健指導やレシピ開発、国家試験対策についての情報発信、学生相談、料理教室アシスタント、コラム執筆など多岐にわたり活動中。また、イラストレーター・動画クリエイターとしても活動の幅を広げている。

こんにちは!

大豆イソフラボンについての後編のお届けです♪

イソフラボンとは?

イソフラボンという名前を耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか?

イソフラボンとは、大豆や葛(くず)などのマメ科の植物に多く含まれるポリフェノールという成分の1種です。

ポリフェノールとは多くの植物に存在する色素や苦み、渋みの総称を言い、生活習慣の乱れやストレスによって増えてしまう老化物質を抑え、生活習慣病の予防や改善に役立つといわれている成分で、なんと5000種類以上あると言われています。

大豆イソフラボンとエストロゲン

イソフラボンは先ほども述べた通り大豆以外では葛(くず)、ひよこ豆や黒豆などのマメ科植物にも含まれているのですが、イソフラボンの中でも大豆に含まれる大豆イソフラボンで更年期症状やPMSの症状緩和に効果が期待されています。それは…

大豆イソフラボンがエストロゲンと似た働きをしてくれる栄養成分だから

です。

大豆イソフラボンは「植物性エストロゲン」とも呼ばれており、その化学構造がエストロゲンとよく似ています。
そのため、エストロゲンが不足する場合には大豆イソフラボンを摂取することでエストロゲンに代わって働いてくれるのです。

それだけではなく、エストロゲンの分泌量が過度な場合には分泌量を抑えるように働き、ホルモンのバランスをコントロールしてくれます。

以下にイソフラボンで期待できる効果を一覧にまとめました。

大豆イソフラボンで期待できる効果

・PMSによる心身症状の改善
・更年期による心身症状の改善
・妊娠率改善
・骨粗鬆症の予防
・美肌効果

大豆イソフラボンを食事で摂取するためには?

「普段大豆を食べる事ってあんまりないよ」

なんて思われる方も多いかもしれませんが…

日本人の食文化は古来より大豆・大豆製品を多く食事に取り入れており、大豆加工品としてきな粉や豆乳、お豆腐、味噌、醤油などでも大豆イソフラボンの量に差はありますが日常で簡単に摂取することができます。日本人の大豆食品の摂取量は1日あたり平均70g程といわれており、普段から食事でしっかり摂取できていればサプリメントなどで補充する必要はありません。※大豆イソフラボンの目安摂取量は、1日あたり50mg以上でその効果が期待できると言われています。

食品で補う場合は、以下を参考にしてみてください。

・豆腐 半丁(1丁300g)…42mg
・納豆 1パック(45g)…36mg
・豆乳 1パック(200g)…41mg
・きな粉 大さじ1杯(7.5g)…9.5mg

大豆イソフラボンの摂取上限値

食品安全委員会では、ヒト臨床試験に基づき大豆イソフラボンを摂る際には摂取上限値を1日あたり75mgまでと定めています。

大豆イソフラボンの過剰摂取は、大豆イソフラボンを摂取することで期待できる効果とは逆に、ホルモンバランスを乱してしまったり性機能の発達に影響を及ぼす可能性があるので、摂り過ぎには十分注意してください。また、ホルモン調整剤やその他の薬を服用している方、妊娠中や授乳中の方でサプリメントを試そうという方は医師への相談が必要です。

先ほど例に挙げた大豆製品を1日1~2品目標に食べていただければ大豆イソフラボンを取りすぎることなく効果も期待できます。

サプリメントでイソフラボンを補う場合は、サプリメントに含まれる大豆イソフラボン1日の上限値がアグリコン型として30mgと定められています。(この30mgとは食事で摂取する大豆イソフラボンを含めて合計が75mg以内になるという想定)

ここで「アグリコン型」というワードが出てきました。
実は、大豆イソフラボンにはグリコシド型と呼ばれるものとアグリコン型といわれるものが存在します。

次にこのグリコシド型とアグリコン型について説明したいと思います。

大豆イソフラボンのグリコシド型とアグリコン型

大豆イソフラボンにはグリコシド型イソフラボンアグリコン型イソフラボンの2種類あるとお話しましたが、その違いは身体の中での吸収率の違いです。

グリコシド型イソフラボンとは、イソフラボンに糖の粒がくっついている状態のものを言い、食品に含まれる大豆イソフラボンのほとんどがこのグリコシド型イソフラボンにあたります。
グリコシド型イソフラボンは私達の腸内細菌が働くことによって、くっついていた糖が外されて初めて体内で吸収できる形になります。

ここでお伝えしたいことは…

誰しも全員がグリコシド型イソフラボンの糖を外せる腸内細菌を腸に飼っているとは限らない

ということです。

つまり、糖を外せる腸内細菌が腸にいない方は大豆・大豆製品からどれだけ大豆イソフラボンを摂取したとしてもグリコシド型イソフラボンである以上吸収されずに身体を通過してしまうのです。

もし、普段から食事に大豆・大豆製品を取り入れているはずなのに更年期症状やPMSの症状があるという方は糖を外せる腸内細菌をお腹に飼っていない方かもしれません。

そこで注目したいのがアグリコン型イソフラボンです。

アグリコン型イソフラボン

アグリコン型イソフラボンとは、すでに糖がはずれている状態のものを言い、腸内細菌の働きに関係なく身体の中で速やかに吸収することができます。吸収速度はなんとグリコシド型イソフラボンの約3倍といわれているので驚きですね!

大豆イソフラボンがアグリコン型として存在している量が多い食品は、発酵食品である味噌や醤油があります。しかし、味噌や醤油は大量に摂ってしまうと塩分が心配ですよね。
普段の食事が不規則だったり、小食で大豆・大豆製品を食事に取り入れる余裕のない方もいるかと思います。
そのような方にはサプリメントで大豆イソフラボンを摂取していただくのがおすすめです。

サプリメントを選ぶときに注目していただきたいポイントとして、サプリメントに含まれている大豆イソフラボンがグリコシド型かアグリコン型かをチェックするといいですね。(大豆アレルギーの方はサプリメントの成分表示に十分注意してお医者様に相談してから摂取してください。)

おすすめ食品・レシピ

練りごまきな粉豆乳ラテ

私のお気に入りの一品。冬はホットのまま、夏は冷やしても美味しいです。

この1杯だけで効果が期待できるイソフラボン量の摂取もできるのでおすすめです。また、ごまに含まれるビタミンEはシミやシワを予防してくれたり血行をよくする働きがあり、女性の悩みに多い美容や冷え性改善に効果が期待できる栄養成分なので、イソフラボンとの組み合わせは女性にとてもおすすめです。

材料(1人前)  【イソフラボン 50.5mg】
・成分無調整豆乳 200ml
・きな粉     大さじ1
・練りごま    小さじ2
(白ごま・黒ごまどちらでも大丈夫です)
・砂糖(お好みで) 小さじ1~2

作り方
❶豆乳をマグカップに入れ、レンジで500W2分あたためる。
❷あたためた豆乳にきな粉、練りごま、砂糖を入れてよくかき混ぜて溶かしたら完成。

練りごまや砂糖はお好みの分量で調整してみてください。砂糖をはちみつに変えても美味しいですよ!

冷ややっこ・簡単湯豆腐

木綿でも絹ごしでも、お好みのお豆腐さえあれば完成!
調理の手間がほとんどないので後1品に困った時や忙しい方にもおすすめです。

・イソフラボン 42mg (お豆腐半丁(150g)の場合)

冬はレンジ対応の器に豆腐と少量の水を入れてラップをし、レンジで温めると簡単湯豆腐に大変身!湯豆腐は昆布などと一緒に鍋で煮込むイメージがありますが、お水とレンジで十分とろとろでおいしい湯豆腐ができちゃいます!我が家では定番の一品です。
生姜やネギなどの薬味をかけたり、ニラ醤油などのタレをアレンジすればバリエーションも広がりますよ!

いかがでしたでしょうか?

今回は内容が重たかったのでたくさん頭を使ったかと思います。

学生や現役社会人のうちは日々の暴飲暴食や睡眠不足、運動不足などの乱れた生活習慣を繰り返してエストロゲンの分泌に乱れが現れても体力があるので多少の無理やごまかしがききますが、中年期以降になるとそのつけが回って徐々に心身のトラブルが起こってくる可能性があります。

「ちょっと生理周期がバラバラだけど、それ以外は健康だから大丈夫」

「たまに生理が来ない時があるけど、体調が悪くなるわけじゃないしむしろ楽だからほっておいても大丈夫」

などと考えるのではなく、年齢とともに必ずエストロゲンの分泌量が減少していくことを見据えて、この記事を読んでくださった今日この時から日々の生活習慣の改善やセルフケアを心がけていきましょう!

前編へ  | (おわり)

こちらのコラムを執筆いただきました『絵を描く管理栄養士』として活動中の大屋先生についてはコチラからもご確認いただけます。

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