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ミネラルと繊維が豊富!「白きくらげ」と「黒きくらげ」の違いとは?

白きくらげと黒きくらげ

中華食材のイメージがあるきのこの一種、きくらげ。白いものと黒いものがありますよね。色だけではなく、栄養価にも違いがあります。
今回は「白きくらげ」と「黒きくらげ」の違いについて解説をしていきます。

「白きくらげ」と「黒きくらげ」の違い

生物学的な違い

「きくらげには白と黒」がある。そんな漠然としたイメージしかないという方が多いかもしれません。

実は、黒色のきくらげの中には、一般的に「きくらげ」と呼ばれるものと「あらげきくらげ」というものがあります。

生物学的には「キクラゲ科キクラゲ属」の中に、黒色の「きくらげ」と「あらげきくらげ」が属し「シロキクラゲ科シロキクラゲ属」の中に、白きくらげが属しています。

黒きくらげは中華料理の炒め物や麺類などで口にする機会がありますが、日本で流通している黒色のきくらげのほとんどが「あらげきくらげ」であると言われています。
本記事では便宜上「あらげきくらげ」ではない方の黒色のきくらげを「黒きくらげ」と記載します。

なお「あらげきくらげ」にも白いものと黒いものがありますが、今回は日本で多く流通しているものということで、黒いあらげきくらげを取り上げたいと思います。

一方、白きくらげはあまり目にする機会がないものですが、中華料理では高級食材とされ、世界三大美人のひとり楊貴妃も活用していたと伝わっています。

栄養価の違い

3種のきくらげはどれも、ミネラル類を豊富に含みます。種類によって含有量に差がある栄養素は下記のとおりです。

・カリウム:あらげきくらげ75mg、黒きくらげ37mg、白きくらげ79mg
・マグネシウム:あらげきくらげ24mg、黒きくらげ27mg、白きくらげ8mg

カリウムには余分な塩分を排出する働きがあり、むくみが気になる方におすすめです。

きくらげには食物繊維も豊富ですが、それぞれの含有内容には違いがあります。
不溶性食物繊維に関しては白きくらげも黒きくらげも5.2mg、あらげきくらげは4.2mgですが、水溶性食物繊維は白きくらげに1.2mg、あらげきくらげには1.3mgのみ含まれます。

また、ビタミンDは、あらげきくらげ25.3mg、黒きくらげ8.8mg、白きくらげ1.2mgと、あらげきくらげが特に多く含んでいます。

ビタミンDにはカルシウムの吸収を助ける働きがあり、あらげきくらげに35mg、黒きくらげに25mg、白きくらげに27mg含まれるカルシウムの吸収を促進してくれるでしょう。

(各栄養素とも、ゆでた場合 100gあたり)
文部科学省 食品成分データベース(日本食品標準成分表2015年版(七訂)) 第2章 日本食品標準成分表
https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/1365297.htm

おすすめレシピ

それぞれの良い点を活かしたおすすめレシピをご紹介します。

「白きくらげ」のおすすめレシピ

白きくらげと豚ひき肉のスープ
あっさりした白きくらげを、ビタミンB1が豊富で疲労回復効果の高い豚肉のコクと組み合わせて食べやすく。ひき肉から脂が出るので、鍋にひく油は最低限にしましょう。

【材料】4人分
白きくらげ(乾燥状態で)20g
豚ひき肉 100g
玉ねぎ 100g
ごま油 小さじ1
塩・こしょう 少々
醤油 適量
中華だし、もしくは鶏ガラスープの素 小さじ2
水 800cc

1. 乾燥白きくらげは水でもどし、かたい部分を取り除く。玉ねぎはみじん切りにしておく。
2.鍋にごま油を熱し、ひき肉を入れて炒める。脂が出てくるので、キッチンペーパーなどで取り除く。
3.玉ねぎを加え、しんなりするまで炒め合わせる。
4.鍋に水を入れ、沸騰したら中華だしもしくは鶏ガラスープの素を加える。
5. 3の鍋にきくらげを入れて炒め、火が通ったら塩こしょう、醤油で味を整えて完成。

「黒きくらげ」「あらげきくらげ」のおすすめレシピ

トマトときくらげの卵炒め
カリウムが豊富(210mg/生100gあたり)でむくみに効果的なトマトと、食べやすい卵をあわせました。卵には片栗粉を入れ、多めの油で炒めるとふわっとしますよ!

【材料】4人分
トマト 大2個
卵 4個
黒きくらげ もしくは あらげきくらげ (乾燥状態で)20g
A:片栗粉 小さじ1
A:水 小さじ1
B:中華だし、もしくは鶏ガラスープの素 大さじ1
B:オイスターソース 大さじ2
ごま油 大さじ3

1. 乾燥きくらげは水でもどし、大きいものは小さいものにあわせて切る。トマトは8等分くらいに切る。卵は溶き、Aを混ぜ合わせておく。

2.フライパンにごま油を熱し、溶いた卵を入れる。強火で半熟になるまで炒め、取り出しておく。

3.トマトときくらげを炒め、トマトがしんなりしてきたらBを加えて炒め合わせる。

4. 2の卵をフライパンにもどし、全体をなじませて完成。

まとめ

きくらげは、家庭によってはあまりなじみがない食材かもしれませんが、日持ちのする乾燥きくらげを常備しておけば、スープや炒め物などに活用でき、とても便利です。
ぜひ、活用してみてくださいね!

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