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【知りたい!】~後編~『ビタミンB群』について管理栄養士の先生に聞いてみた◎

執筆者

管理栄養士 大屋佳奈 (おおや かな)

給食管理の仕事を主軸に特定保健指導やレシピ開発、国家試験対策についての情報発信、学生相談、料理教室アシスタント、コラム執筆など多岐にわたり活動中。また、イラストレーター・動画クリエイターとしても活動の幅を広げている。

ビタミンB群=代謝ビタミン

さて、8種類のビタミンを総称したビタミンB群は別名「代謝ビタミン」とも呼ばれています。

身体の中でビタミンB群は主に三大栄養素である脂質、たんぱく質、炭水化物を代謝させてエネルギーに変えるためのサポートとしてはたらきます。

ビタミンB群はB₁やB₂といった単体ではたらいているのではありません。

8種類のビタミンB群がお互い協力し、助け合いながら体の中ではたらいているのです。

私たちの体の中での大まかなお仕事は三大栄養素の代謝をスムーズにするためのサポートですが、実はそれだけではなくビタミンB群はそれぞれに“得意分野”があるのです。

ビタミンB群それぞれの得意分野

ここからはビタミンB群のそれぞれの得意分野を紹介していきたいと思います!

あまりピックアップされませんが、ビタミンB群それぞれの得意分野を知って頂くことで、よりビタミンB群の重要性を知るきっかけにしていただけたらなと思います。

ビタミンB₁

ビタミンB₁は主に炭水化物の代謝をサポートしている他、神経を正常に保つビタミンです。不足してしまうと糖質代謝がスムーズに行われなくなるため、糖質が必要な脳や神経に影響してイライラしてしまったり、疲労や倦怠感、手足のしびれなどが起こってしまいます。

ビタミンB₁は豚のヒレ肉やロース肉、玄米ご飯、ウナギなどに多く含まれています。

ビタミンB₂

ビタミンB₂は主に脂質の代謝をサポートしています。脂質の代謝は組織や細胞の再生や成長促進、ホルモンバランスを整えるためには欠かせません。

また、ビタミンB₂はアンチエイジングにも力を発揮する抗酸化作用を持っています。抗酸化作用のあるビタミンといえば、ビタミンA、C、Eが有名ですが、ビタミンB₂も負けず劣らず身体の酸化を防ぐはたらきがあるなんて驚きですね!

ビタミンB₂が不足してしまうと皮膚のターンオーバーが乱れてニキビや口内炎といった皮膚トラブルや子供の成長にも悪影響を及ぼします。

ビタミンB₂は豚レバー、ウナギ、カレイ、卵、乳製品、納豆などに多く含まれています。

ビタミンB₃(ナイアシン)

ビタミンB₃はナイアシンと呼ばれており、三大栄養素をエネルギーに変える時や魚や肉に含まれるたんぱく質が筋肉や皮膚などの細胞になるときのサポートをしています。また、アルコールの分解にも必要なビタミンです。

ナイアシンは食事からの摂取だけでなく、体内でも作り出すことができるビタミンのため不足することはほとんどありません。

ナイアシンは鶏ささみや鶏胸肉、春どりのカツオ、干しシイタケやカツオ節といった乾物に多く含まれています。

ビタミンB₅(パントテン酸)

パントテン酸は三大栄養素の代謝サポートのほかに、ストレスを和らげ、代謝をアップさせるはたらきがあります。

また、体内で善玉コレステロールを合成し、動脈硬化などの病気を防ぐ役割も果たしています。パントテン酸の『パントテン』とは、『広くどこにでもある』というギリシャ語から来ています。その名の通り、様々な食品に含まれているので普段の食生活で不足することはほとんどありません。

パントテン酸は鶏レバー、カレイ、うなぎ、納豆、アボカドなどに多く含まれています。

ビタミンB₆

ビタミンB₆は主にたんぱく質をエネルギーに変えたり、筋肉や皮膚、血液などを作る時のサポートをしています。不足してしまうとビタミンB₂と同様の皮膚トラブルを引き起こしてしまったり、タンパク質が分解されたアミノ酸から合成されるホルモンが不足してしまうため、イライラしてしまったり不眠症になってしまう原因にもなります。

ビタミンB₆は鶏ささみ、牛レバー、マグロの赤身、サンマ、にんにくなどに多く含まれています。

ビタミンB₇(ビオチン)

ビオチンは肌のハリやツヤに関わるコラーゲンの生成を助ける作用や、皮膚・粘膜の健康状態を保つはたらきがあり、今ではアトピー性皮膚炎の薬として使用されています。

発見された当初は美肌や髪のツヤを保つビタミンだったため、ドイツ語の“肌”という意味の“haut”の頭文字を取ってビタミンHと呼ばれていました。のちにビタミンB群の仲間であることがわかりビタミンB₇(ビオチン)に改名されました。

あまり起こりませんが、不足してしまうと肌や髪トラブルの原因になります。

ビオチンは鶏・豚レバー、落花生やアーモンドなどに多く含まれています。

ビタミンB₉(葉酸)・ビタミンB₁₂

最後にビタミンB₉(葉酸)とB₁₂をまとめてお話します。この2つのビタミンは赤血球を作るはたらきをしています。個々の特徴でいうと、葉酸は身体の中でたんぱく質や細胞を合成するときに必要なDNAを作るサポートをしています。ビタミンB₁₂は神経が正常にはたらけるようにコントロールしているビタミンです。それぞれ不足してしまうと貧血症状を引き起こす可能性があります。

葉酸は鶏レバーや枝豆、菜の花、ブロッコリー、モロヘイヤといった野菜類や豆類などに多く含まれています。

ビタミンB₁₂は牛・豚・牛などのレバー、アサリやサンマ、シジミといった魚介類に多く含まれています。

 

ここまで読んでいただいてわかる通りビタミンB群はタンパク質の代謝を潤滑にして細胞や皮膚のターンオーバーを正常化させることで、吹き出物などの肌トラブルの改善に貢献したり、ホルモンバランスを整えることでも美容や自律神経の正常化に貢献したりしています。

さすが代謝ビタミンと呼ばれるだけあって、美容という観点で大切なはたらきがたくさん詰まっていますね!

女性も男性も、思春期だけでなく大人になってからもニキビや吹き出物などの肌トラブルが気になる方が多いと思います。

お肌トラブルのケアといえば『ビタミンC』や『コラーゲン』などのワードが一般的になっていますが、ビタミンB群の美容への関与はとても大きいものであることをこの記事を読んで少しでも知って頂けたらなと思います。

特に疲れやストレス、暴飲暴食などはビタミンB群の体内消費を加速させてしまうので、お仕事が忙しかったりお酒の飲み過ぎや偏った食事が続いたりしてお肌の調子が良くないときはビタミンB群を意識してみて頂きたいです。

では、ここからはビタミンB群をどうやって摂取していけばいいのかお話していきたいと思います!

様々な商品に含まれるビタミンB群

ビタミンB群は先ほど少し食材を紹介した通り、とにかく様々な食材に点在しています。

野菜はもちろん、卵や肉、魚介類、豆類にも多く含まれます。

簡単にまとめると、卵にはビタミンB2、B6、ビオチン、パントテン酸などが豊富ですし、豚・牛・鶏のレバーにはビタミンB6、B12、パントテン酸、葉酸、ビオチンなどが含まれています。ただし、レバーなどの肝臓や肝には過剰摂取は控えた方が良い脂溶性ビタミンも多く含まれているので、食べすぎには注意が必要です。

では、1日にどれくらい摂取すればいいのかについてですが、ビタミン自体が微量栄養素のため、ビタミンB群の1日の推奨量もごくわずかです。

普段の食事で食べている量で充分摂取が可能です。

普段の食事で摂取量を満たすことはできるのですが、気を付けなくてはならない点として、ビタミンB群はバランスよく摂取することが大切です。

ビタミンB群はバランスよく摂るためには、普段の食事の内容で偏った食材ばかりではなく、様々な食材をバランスよく食べる必要があるのです。

ごはん、メインのおかず、副菜、小鉢、汁物がセットになった和食屋さんの定食メニューなどが理想的です。コンビニやスーパーでお惣菜を購入する際も、おかずを一品だけ購入するのではなく、料理に使われている食材の数に注目してみてくださいね!

ビタミンB群に注目して摂取したい場合は、熱に弱く水に溶けやすい水溶性のビタミンのため、調理する際は茹でたり加熱したりするより、生で食べられる野菜や果物がおススメです。

熱に弱いと言っても、加熱によって食材に含まれるすべてのビタミンB群が壊れてしまうわけではないので安心してくださいね!

蒸す際にレンジを使用したり、ゆで汁ごと食べられるシチューやスープにしたりすると効率よくビタミンB群を摂取することができます。

おすすめレシピ

カツオとアボカドのピリ辛ユッケ

ビタミンB群たっぷりのカツオとアボカドを加熱なしで頂けるので、効率よくビタミンB群を摂取できる一品です!

切って混ぜるだけなので、おつまみや後一品たりない時におすすめ。

◇材料(2人前)
カツオ(刺身用・柵)  1本(200gくらい)
アボカド 1個
水菜 40g
長ネギ 5cm
醤油 小さじ2
ゴマ油 小さじ2
すりごま 小さじ2
コチュジャン 小さじ1/2(辛さはお好みで足してください!)
すりおろしにんにく 小さじ1/2

《トッピング》
卵黄 2個
白いりごま 適量
韓国のり 2~3枚

作り方
❶アボカドは皮と種を取り、1cm角に切ります。カツオもアボカドと大きさがそろうように1cm角に切る。
❷長ネギはみじん切りにし、水菜は5cm程度の食べやすい長さに切る。
❸ボウルに調味料を入れて混ぜ合わせ、❶❷を入れて和える。
❹お皿に盛りつけて卵黄、いりごま、韓国のりをお好みでトッピングして完成。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

ビタミンB群のバランスが極端に偏ってしまったり、不足してしまったりすると、栄養素の代謝が上手くできなくなってしまいます。

そうなると、新陳代謝が低下してしまったりホルモンバランスが乱れてしまったりすることで肌あれや口内炎など粘膜の炎症など、身体の様々な不調の原因になります。

三大栄養素の代謝をサポートし、成分によっては肌や粘膜の健康に関わるなど、健康はもちろん美容とも関係の深いビタミンB群をしっかり摂って身体の内側から美しくなりましょう!

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ポイント

こちらのコラムを執筆いただきました『絵を描く管理栄養士』として活動中の大屋先生についてはコチラからもご確認いただけます。

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