今回は、たくさん分類がありすぎて分からないけど今さら聞けない、オリーブオイルの見分け方について解説していきます。酸度って何?エクストラヴァージンオイルとヴァージンオイルの違いって何?
酸度とは
オリーブオイルは酸化が天敵なんです。酸度は「オリーブオイルがどれだけ酸化しているか?」を表す数値ではなく、オリーブオイルに含まれる遊離脂肪酸の量を表しています。オイルが酸化するのは有利脂肪酸が原因なので、酸度の数値が低いほど酸化しづらいということになります。
この酸度という数値を下げるためには、オリーブの実が酸化しないように手摘みで収穫する必要があります。機械で大量に収穫するなどしてオリーブを雑に扱ってはなりません。酸度は生産者さんの拘りが出ている数値なんですね。
ヴァージンオリーブオイルとは
ヴァージンオリーブオイルとは、洗浄、デカンテーション、遠心分離、ろ過の工程のみで作られたオリーブオイルです。イラストのとおりヴァージンオリーブオイルは酸度によって4つに分類されます。
中でもエキストラヴァージンオイルは0.8%という厳しいハードルを乗り越えたオリーブオイルなのです。トップクラスの品質のエキストラヴァージンオイルを基準に、少しづつ酸度が上がっていき、ヴァージンオリーブオイル、オーディナリーヴァージンオリーブオイル、ランパンテヴァージンオリーブオイルになっていきます。
・エキストラヴァージンオリーブオイル
酸度は0.8%。最高品質のオリーブオイル。生でも美味しく、香りのグリーン感や味わいの苦みを感じることができる。
・ヴァージンオリーブオイル
酸度は2.0%以下。日本では非食用として扱われる。
・オーディナリーヴァージンオリーブオイル
酸度は3.3%未満。こちらも日本では非食用として扱われる。
・ランパンテヴァージンオリーブオイル
酸度は3.3%以上。非食用として扱われる。
その他のオイルとは
それ以外の欄にあるリファインドオイルについても解説していきます。リファインド=精製という意味であり、具体的には遊離脂肪酸を苛性ソーダで徹底的に除去したり、真空にする機械を使用して空気を抜いた減圧下でオリーブオイルに高温の水蒸気を吹き付けて香りを飛ばしたりします。
このような工程を行うことで比較的品質の低いオリーブオイルからでも、純粋なオイルを作ることができるのです。また、ピュアオリーブオイルはリファインドオリーブオイルとエキストラヴァージンオリーブオイルを合わせたオイルです。オリーブポマスオイルはヴァージンオリーブオイルの搾りかすに有機溶剤を加えて採ったオイルです。このオリーブポマスオイルは食用というよりも工業用に使用されることが多いオイルです。
・リファインドオリーブオイル
脱酸、脱臭、脱色されたオリーブオイル。エクストラヴァージンオイルと組み合わせることでピュアオリーブオイルを作る。
・ピュアオリーブオイル
リファインドオリーブオイルとエクストラヴァージンオイルと組み合わせることで作られるオリーブオイル。
・オリーブポマスオイル
オリーブオイルの搾りかすに有機溶剤を追加して作られる。
つまりリファインドの工程を経て、エクストラヴァージンオリーブオイルを加えれば食用になるのです。このように少しでもオリーブの実を無駄にしないために、多くの方の努力によって美味しく食べられるオリーブオイルが作られているのです。
さいごに
今回は、オリーブオイルの見分け方について解説してみました。オリーブオイルはパスタにかけてもサラダにかけても美味しく、白身魚を焼くときにも活躍する万能の調味料です。是非、用途とシチュエーションに合ったオリーブオイルを選んでみて下さい。