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たまには食卓に取り入れたい食材シリーズ①紫いも

冬の楽しみのひとつ、ホクホクの焼きいも。焼きいもといえば黄色いさつまいもですが、その仲間に紫いもがあります。その鮮やかな色からちょっと特別なイメージがあり、さつまいもと比べて食卓に並ぶことの少ない紫いも。実は、美容と健康にうれしい効果がたくさんあるんです。今回は「紫いも」の魅力を「さつまいも」と比較しながら解説していきます。

「さつまいも」と「紫いも」の違い

生物学的な違い

「紫いも」は生物学的には「さつまいも」の一種。
紫いも、さつまいもともに、ナス目ヒルガオ科サツマイモ属に属し、その中で芋の中身が紫色の品種が「紫いも」と呼ばれています。

ちなみに、紫いもと混同されがちな「紅いも」はさつまいもの一種ではなく、ヤマノイモ目ヤマノイモ科ヤマノイモ属に分類される、ヤムイモの一種。まったくの別ものなのです。

栄養価の違い

さつまいもと紫いもは、食物繊維やビタミン類、ミネラル類を多く含み、美容にもうれしい栄養価の高い食品です。

さつまいもと紫いもで含有量に差がある成分は、下記のとおり。

・食物繊維:さつまいも2.3g、紫いも3.0g→紫いもに多く含まれる
・ナトリウム:さつまいも11mg、紫いも28mg→紫いもに3倍近く多く含まれる
・リン:さつまいも47mg、紫いも55mg→紫いもに多く含まれる

下記の栄養素は、さつまいも、紫いもどちらも同程度の含有量となっており、エネルギーもさつまいも134kcal、紫いも132kcalとほぼ同じです。

・たんぱく質:ともに1.2g
・カリウム:さつまいも480mg、紫いも420mg
・カルシウム:さつまいも36mg、紫いも34mg
・ビタミンC:さつまいも29mg、紫いも24mg

余分な塩分を排出する働きがあり、むくみ解消に有効なカリウムを多く含み、食物繊維も豊富なことから、デトックスが期待できる食材といえるでしょう。

(各栄養素とも、塊根 皮むき・蒸し 100gあたり)
文部科学省 食品成分データベース(日本食品標準成分表2015年版(七訂)) 第2章 日本食品標準成分表
https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/1365297.htm

この他に、紫いもをはじめとする濃色のさつまいも類には、多様な機能性を持つ色素が含まれています。紫いもの紫色の由来は、アントシアニン色素。ポリフェノールの一種であるアントシアニンには抗酸化作用があり、酸化によるシミやシワなどの肌トラブルを防ぐことが期待できますね。

紫いもに含まれるアントシアニンの種類は9~13個ととても多く、この紫色は加熱しても消えずに残ります。これらを活かし、紫いもは天然色素として利用されたり、お菓子や酢、ジュースなどの加工食品が多く開発されたりと、幅広く活用されているのです。

紫いものおすすめレシピ

さつまいもに比べてなじみのない紫いもを、手軽に食べられるレシピをご紹介します。

紫いものバター煮
手軽に食べられる、煮るだけレシピです。紫いもはさつまいもに比べて甘みが少ないので、砂糖の量はお好みで増やしてみてくださいね。

【材料】4人分
紫いも 2本
砂糖 大さじ2
有塩バター 20g
水 1カップ

1.紫芋は皮つきのまま洗って1〜1.5cm幅に切る。太さによって、輪切りか半月切りにして水にさらしておく。

2.鍋に1と水、砂糖を入れ、強火にかける。沸騰したら中火にし、そのまま10分ほど煮る。

3.紫いもがやわらかくなり、水分がなくなってきたら、弱火にしてバターを加える。混ぜ合わせ、バターが溶けたら完成。そのままでも、黒ごまをふっても。

まとめ

黄色いさつまいもと比べてとっつきにくかった、紫いも。お店で見かけたら、黄色いさつまいも同様に、気楽に使ってみてはいかがでしょうか。

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