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熱中症の対策10選!オススメの食べ物も紹介【2021年最新版】

夏は熱中症になりやすい季節です。強い日射しの下で長時間の運動や作業をしたときは勿論、身体が暑さに慣れていない梅雨明けの時期にも起こります。

また熱中症は屋外だけで起こるのではなく、高温多湿の室内でも発症するんです。熱中症には様々な症状があり、より深刻なときは命に関わることもあります。今回の記事では熱中症の正しい対処法を紹介します。熱中症の起こる理由、症状の種類、予防に適した食べ物など、正しい知識を蓄えて熱中症の対策をしておきましょう。

熱中症が起こるメカニズム

身体の中では産熱と放熱のバランスがとれています。産熱とは身体が熱を作る働きで、放熱は身体の外に熱を逃がす働きをいいます。熱中症はこの体温調節がうまく働かなくなり、体の中に熱がたまって体温が上昇することで生じます。

高温多湿な環境下ではもちろん、室内でも熱中症の危険性が高くなることがあります。体の中に熱をためないように、気温や湿度を確認し、衣服を工夫して暑さを調整しましょう。また、バランスのよい食事や十分な睡眠をとるなど、暑さに負けない体づくりを心がけることも大切です。

熱中症の主な症状

「熱中症」にはさまざまな症状があります。めまいやふらつきなど熱中症の初期症状に気付いたらすぐ休むべきですが、もともと体調が悪いために頭痛や倦怠感を感じている方は、熱中症になっていても気付かないことがあります。また熱で意識がもうろうとしてきて、自分の状態を判断できないまま急に意識を失う場合もあります。

熱中症が発症してしまった時には、適切に応急処置をする必要がありますが、「本人の意識がはっきりしていない」「自分で水分が飲めない」「水分補給など何らかの対処をしても症状がよくならない」のうち、ひとつでも当てはまれば、すぐ医療機関に連れて行きましょう。

日常生活での熱中症対策10選

ここでは私たちの日常生活でちょっとの気配りでできる簡単な熱中症対策をを紹介します。全てを実行するのは大変かもしれませんが、この中のいくつかを組み合わせて行うことで確実に熱中症の対策に繋がります。自分の生活習慣に合った対策を選んで、少しでも熱中症の予防を実践しましょう。

1:こまめに水分補給する

水分をとることは体温を下げることに繋がります。また、熱中症になりやすい夏は汗をかきやすく体内の水分が不足しがちです。体内の水分が不足すると、体を冷やすための汗が出ずらくなり熱中症になってしまいます。こまめに水分を補給することは、これらを対処することになります。

健康的な成人に必要な水の量は体重1キロにつき約35 ミリリットルだといわれています。 よって体重50キロの人は1.7リットル、60キロは2.1リットル、70キロでは2.4リットルの水分が1日に必要ということになります。自分の体に合わせて必要な量の水分をとるようにしましょう。

2:バランスの良い食事をとる

バランスの良い食事をとることも大切です。熱中症対策に効果的な栄養素は、カリウム、ビタミン類、クエン酸です。

カリウムは、海藻類やほうれん草などの野菜類、バナナなどの果実類、イモ類、豆類、魚、肉類に含まれており、ナトリウムと共に細胞の浸透圧を調節する役目があります。カリウムが不足すると、食欲不振、筋力低下、低血圧、不整脈などを引き起こす可能性があるので、積極的に摂取していきましょう。

ビタミンB1は、体内に取り込んだたんぱく質、脂質、炭水化物をエネルギー源に変えるための代謝を助ける働きがあります。糖質をエネルギーに変えるため、疲労回復にも欠かせない成分です。豚肉、大豆、モロヘイヤ、玄米、きのこなどに含まれています。

ビタミンCには抗酸化作用があり、細胞を健やかに保つ働きがあります。赤・黄ピーマンなどの野菜類、アセロラ、レモンなどの果実類に含まれます。
クエン酸は、梅干しやレモンなどの酸味があるものに含まれています。クエン酸を補うことで、疲労回復に効果的です。

3:部屋の温度を計る

真夏の気温が高いときは部屋の中でも熱中症になりえます。温度計を用意し、部屋の温度を計るようにしましょう。特に7月~8月の日中、最高気温が高くなった日には熱中症の患者数が増加しています。また熱帯夜が続くと、夜間も体温が高く維持されてしまうため、室内での熱中症が起こりやすくなります。

(引用)森本武利,中井誠二:熱中症(II)熱中症の疫学. 産業医学ジャーナル

4:エアコン・扇風機を上手に使用する

エアコンと扇風機は部屋の温度を調整する手段として有効です。またエアコンと扇風機の併用は熱中症の対策につながります。ただ単にエアコンをつけた部屋で扇風機を回せば良いというわけではありません。大切なのは、扇風機を使って空気を循環させることです。

暖かい空気は上に、冷たい空気は下に移動するという性質があります。そのためエアコンの冷房を使うと、冷たい空気が下の方に溜まり、足元だけ涼しいという状態が起こりやすくなります。そこで、扇風機を使って空気をかき混ぜます。風の流れを作り、冷たい空気を上に、暖かい空気を下に動かして空気を循環させることで、部屋の中が均等に涼しくなるのです。

エアコンと扇風機を併用する際は、扇風機の首を上に向けるようにしましょう。そうすることで、部屋の空気が循環します。空気が循環すれば部屋の冷却効率が良くなり、扇風機を使わないときと比べて早く設定温度まで部屋の温度が下がるようになります。

5:シャワーやタオルで体を冷やす

室内であればシャワーやタオルで体を冷やすのも熱中症対策になります。冷たいタオルで体を拭くのも有効です。ただしエアコンで冷えた室内で長時間過ごす場合、体が濡れた状態が長く続くと風邪をひいてしまう可能性があります。濡れた状態で過ごすのではなく、しっかりと体を冷やしたら水気を取り除くようにしましょう。

6:暑いときは無理をしない

熱中症による救急搬送は、真夏日(最高気温が30度以上)になると発生し始め、猛暑日(35度以上)では急激に増加します。特に暑い日は無理をしないようにしましょう。屋外での活動をせざるを得ない時は、水分補給や日陰での休憩を頻繁に挟みましょう。

7:涼しい服装にする。外出時には日傘、帽子を着用する

特に暑い日は服装にも気をつけましょう。可能な限り熱を吸収しにくい色である、白やパステルカラーなどの明るい色味のアイテムを選びましょう。熱を吸収しやすい色である、黒やグレーなどはたとえ軽い生地であったとしても、白に比べて暑さを感じてしまいます。 また暑いからといって、ノースリーブのワンピースやトップスを一枚で着るのはオススメしません。 直射日光が肌にあたり続けるとよくありませんし、暑い日は大量の汗をかくので汗を吸収してくれるインナーを着ることで、汗をかいた時の不快感や、汗による冷えを緩和してくれます。

8:涼しい場所・施設を利用する

真夏の旅行は熱中症になりやすく注意が必要です。しかし、全国の観光地には避暑地があるので観光がてら積極的に利用しましょう。観光地の避暑地は主に高原や滝、鍾乳洞などが挙げられます。またカフェなどで休憩を行うことも、暑さを回避できるうえで重要です。長時間の屋外での活動を予定している場合、あらかじめ近隣の休憩場所を調べておくとよいでしょう。

9:部屋の風通しを良くする

この熱さは、日中の熱を建物が溜め込んでいるのが原因なんです。直射日光で暖められた熱が夜になっても逃げず、部屋の気温を上げてしまう原因となっています。部屋の風通しを良くすることで室内の温度を下げることができます。

10:緊急時は応急処置

熱中症になってしまったと思われる人を発見したときの現場での応急処置についても把握をしておきましょう。救急車を呼んだ場合もそうでない場合も、熱中症の症状や重症度合に関わらず、現場では速やかな処置が必要です。熱中症が疑われる際はまずは涼しい場所へ移動し、身体を冷やすことが重要です。水分の取らせることが重要ですが、本人が自力で摂取できない場合は速やかに搬送しましょう。

できればクーラーが効いている室内などの涼しい場所への移動が望ましいですが、涼しい場所が見つからない場合、できるだけ風通しのよい日陰を探しましょう。

身体を冷却する方法は、まず衣服を脱がせて身体から熱を放散させます。さらには露出させた皮膚に冷水をかけて、うちわや扇風機などで扇ぐことにより体を冷やします。
冷えたタオルなどがあれば首の両脇、脇の下、大腿の付け根の前面に当てて太い血管を冷やしましょう。

さいごに

近年、増加しているという熱中症。日常に潜む危険や救急処置など正しい知識を身につけて、暑い季節も安全に過ごしましょう。

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