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【知りたい!】~前編~『お肌の乾燥』について管理栄養士の先生に聞いてみた◎

執筆者

管理栄養士 大屋佳奈 (おおや かな)

給食管理の仕事を主軸に特定保健指導やレシピ開発、国家試験対策についての情報発信、学生相談、料理教室アシスタント、コラム執筆など多岐にわたり活動中。また、イラストレーター・動画クリエイターとしても活動の幅を広げている。

前回のコラムでは美容寿命について解説しました。引きつづき美容寿命についてお話していきたいと思います。

年を重ねることに抗うことなく、いつまでも自然な美しさを保つために。

今回のコラムではこの寒い時期に悩まれる方の多い『お肌の乾燥』をテーマにしたいと思います。

昔は気にならなかったお肌のカサつきやシワ、キメの粗さなどのコンディションの変化に気づいたことはありませんか?

お肌の乾燥予防・対策としてサプリメントや化粧水、クリームやオイルなどでのケアが一般的ですが、食事の内容を見直すこともお肌の乾燥予防・対策にとっても効果的なんですよ!

 

乾燥肌とは??

まず初めに、お肌そのものについてご説明します。皮膚は外側から、表皮、真皮、皮下組織という三層構造になっています。お肌の潤いは、表皮とされる部分の中でも一番外側にある角質層という層の細胞を満たしている脂質が水分をしっかりとキープしていることで保たれています。

さらに汗や皮脂などが混ざり合って出来た皮脂膜が角質層にフタをして、水分が蒸発するのを防いでいます。

健康なお肌では、この皮脂膜と細胞内の脂質による保湿機能が外からの紫外線や物理的な刺激からお肌を守ってくれるバリア機能を果たしてくれているのです。

一方、乾燥肌とはお肌のバリア機能である皮脂や細胞内の脂質が減少してしまい角質層の水分が少なくなってしまった状態です。

乾燥肌はお肌のバリア機能が低下してしまっているため、ちょっとした刺激でも過敏に反応するようになります。乾燥肌でかゆみなどの症状がみられるのはこのためです。

なぜお肌が乾燥してしまうのか?

紫外線や外気の乾燥といった外的要因も勿論お肌の乾燥を招く原因なのですが、食習慣・生活習慣の乱れ、睡眠不足や質の悪い睡眠、ストレス、運動不足など内的な要因も乾燥肌を招く原因となってしまいます。

逆に言えば、食習慣や生活習慣などの改善で乾燥肌を予防したりケアさせたりすることが可能ということになります。

このコラムでは、その中でも食生活にフォーカスしてご説明させていただきますね!

肌の乾燥を招く食生活

 食事から摂る栄養素は、血液中に取り込まれて全身へ運ばれ細胞や組織、ホルモン分泌など健康に関わる様々な箇所で役立てられます。

そのため食事から摂る栄養が肌の状態にも大きな影響を及ぼすのです。栄養不足によってホルモンバランスが乱れたり肌のターンオーバーが乱れたりすると、肌の乾燥やシワなどのお肌トラブルの原因となってしいます。食べ物から十分に栄養素を摂ることで、栄養不足によるホルモンバランスやターンオーバーの乱れをケアし、美容寿命を高めることができるでしょう。

では、どんな食習慣だとお肌の乾燥を招いてしまうのか一緒に学んでいきましょう!

油モノを極度に避けてしまう

 脂質=脂肪というイメージが強く印象づいてしまっているせいか、揚げ物や炒め物など油を使用した料理を過剰に避けてしまっている方はいらっしゃいませんか??

脂質は身体に入ったからといってそのまま身体を太らせる体脂肪に変わるわけではありません。

脂質は三大栄養素の1つなので、身体にとっては欠かせない栄養素です。

脂質は主に身体の細胞を作ったり、各種ホルモンを作る材料として使用されます。

ダイエットのためでなくとも、なんとなく日々の食事で脂質を避けた食事を続けてしまうと身体にとって大切な細胞やホルモンを作る材料が不足してしまう可能性があります。

脂質が不足することで健康な細胞が作れない、または十分なホルモンが作り出せずホルモンバランスが乱れてしまうことが原因でターンオーバーも乱れてお肌の乾燥やシワなどのお肌トラブルを招いてしまいます。

また、脂質はビタミンの吸収にも影響を与えます。

ビタミンA、E、D、Kは脂に溶けやすい性質を持つビタミンで、脂質とともに吸収される栄養素です。脂質が不足してしまうと、脂溶性ビタミンが吸収されにくくなりビタミン不足になってしまう可能性があります。

野菜不足

野菜にはお肌のターンオーバーを助けるビタミンやミネラルを含むだけでなく、食物繊維もしっかり摂れるので、便秘予防・改善に効果があります。

便秘によって腸に老廃物が溜まると腸内細菌のバランスが悪化して免疫作用が弱まってしまうだけでなく、便という老廃物がずっと腸に停滞している状態なので口臭やお肌トラブルの原因となったりしてしまいます。

1日で様々な種類の野菜を両手一杯分くらい摂取できるのが理想です。

汁ごと飲めるスープや味噌汁に野菜をたくさん入れたり、レンジなどで蒸して温野菜サラダにするなど調理法を工夫すると暈が減って食べやすくなるのでおすすめです。

ジュースや間食などの甘い物の摂り過ぎ

巣ごもり生活やテレワークなどで自宅にいる機会が多くなり、ついつい仕事や家事の合間に気分転換としてチョコレートやクッキー、ジュースなど手が伸びてしまっていませんか?

糖分の摂り過ぎが肥満を招くということは多くの方がご存知かと思いますが、糖分の摂り過ぎはお肌にも大きな影響を与えてしまうことを知って頂きたいです。

摂り過ぎてしまった余分な糖質は脂肪として蓄えられるだけでなく、なんと身体のたんぱく質と結びついて、細胞を劣化させてしまうのです…!!

お肌のハリを保っているコラーゲンもたんぱく質です。

コラーゲンに余分な糖がくっついてしまうと、お肌は弾力を失いや乾燥たるみ、シミ、シワ、くすみなどの様々なお肌トラブルの原因となってしまいます。

間食は1日200kcal以内に収まるのが理想的です。パッケージに記載されているカロリー表示を確認しながら間食の食べ過ぎに気を付けてみて下さいね!

ファーストフードを利用することが多い

手軽に食べられて便利なファーストフードですが、糖質やたんぱく質が多くビタミンやミネラルが少ない傾向があり栄養バランスが乱れがちになってしまいます。

そのため、ファーストフードを利用する頻度が高い方はビタミンやミネラルが不足し、お肌のターンオーバーが乱れることで乾燥肌を招く可能性があるのです。

ファーストフードを利用する際は、野菜が摂取できるサラダやスープを頼むようにするなど注文するメニューを工夫することが大切です。

前編はここまで!

後編は『乾燥肌対策で大切な栄養成分』のお話から再開させていただきますね!

後編につづく

こちらのコラムを執筆いただきました『絵を描く管理栄養士』として活動中の大屋先生についてはコチラからもご確認いただけます。

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