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【知りたい!】~前編~『身体の冷え』について管理栄養士の先生に聞いてみた◎

執筆者

管理栄養士 大屋佳奈 (おおや かな)

給食管理の仕事を主軸に特定保健指導やレシピ開発、国家試験対策についての情報発信、学生相談、料理教室アシスタント、コラム執筆など多岐にわたり活動中。また、イラストレーター・動画クリエイターとしても活動の幅を広げている。

こんにちは!平均寿命、健康寿命という言葉は耳にしたことのある方が多いと思いますが、皆さんは『美容寿命』という言葉を耳にしたことはありますか?

美容寿命の意味は『年齢を重ねても美容や健康をしっかり意識し、いつまでも綺麗でおしゃれを楽しめる状態でいられること』と言われているようです。

人生100年時代と言われる現代だからこそ、おじいちゃんおばあちゃんになっても元気で健康でおしゃれを楽しめる身体でありたいし、そんな気持ちを持ち続けていたいですよね。30,40,50代と年齢の節目で体調の変化を感じることなく、いつまでも若さと美しさを保ち続けて頂きたいです。

年を重ねることに抗うことなく、いつまでも自然な美しさを保つために。今回のコラムではこれから本格的に来る寒い冬時期に悩まれている方の多い『身体の冷え』をテーマにしたいと思います。

『身体の冷え』は、健康にも美容にも良くない女性の敵です。

冷えるとどうして身体に良くないのか、身体を内側から温める方法などについてお話させて頂きたいと思います。

私は冷え性??

 手足がいつも冷たい、布団に入っても身体が冷えてしまってなかなか眠れない、重ね着をしていても寒い、目の下のクマが消えない…そんなお悩みを抱えている方にはつらい季節がやってきましたね。

これらの症状はどれも身体が冷えてしまっているために起きているものです。

上記のような症状に悩まされていない方でも、もしかしたら『隠れ冷え性』になってしまっているかもしれません。
『私は暑がりだし、いつも手足は火照っている。汗っかきだし大丈夫!』という方程要注意かもしれません。
というのも、暑がりの方の中でも、身体が冷えてしまっていることが理由で身体が“快適“だと感じる温度が低くなってしまっている方がいらっしゃるからです。

ご自身のお腹を触ってみて下さい。

お腹がひんやり冷たい方、いらっしゃいませんか???
手足や身体に冷えを感じていなくてもお腹がひんやり冷たいと感じた方は、お腹の中の臓器が冷えてしまっているかもしれません。
これらすべての『身体の冷え』は私たちの健康を害する要因となってしまいます。

では、身体が冷えると身体の中でどんなことが起こってしまうのでしょうか?

身体が冷えると何がいけないの?

皆さんはご自身の平熱をご存知ですか?
最近はお店や病院だけでなく、職場などでも検温があるので、ご自身の日中の体温を見る機会が増えたかと思います。

皆さんの平熱は何度くらいでしたか??

ちなみに、医学事典に書かれている『平熱』の定義は36.89℃±0.34℃とされています。
つまり36,5~37.2℃くらいが医学の世界での『平熱』です。(※個人差はあります)

この数値を聞いて『え?平熱ってそんな高いの?』と思われた方が多いのではないでしょうか??
私は高いなぁ…と思いました。
実は私も、今はかなり改善されましたが長年の冷え性に悩まされておりました(後半に身体の温め方を紹介しています!)。
一番ひどい時で自身の平熱は35℃台。とても体温が低く、冬は布団にくるまっていても足先が冷えてしまってなかなか眠れないほどでした。
日頃の平熱が35℃台の人間にとって37℃近い体温なんて仕事を休もうか悩むほどですよね。

勿論平熱にも個人差はありますが、36℃台前半の方や、私のように35℃台の方は身体が冷えてしまっているかもしれません。

身体が冷えてしまうと私たちの身体の中ではどんな変化が起こっているのでしょうか?
一緒に見ていきましょう!

①免疫のはたらきが低下する

私たちの身体の中に入った悪い菌やウィルスを退治してくれるのが白血球です。
そして、その白血球のはたらきに大きく関係している酵素が一番活発にはたらくために必要な温度というのが大体37~40℃だとされています。
風邪を引いた時に熱が上がるのは白血球たちが頑張って働けるような環境をつくるためなのです。
普段から身体が冷えてしまっていると、酵素の働きが鈍くなってしまうため白血球のはたらきも弱ってしまいます。そうなると風邪などの病気にかかりやすい身体になってしまうかもしれません。

②血流が悪くなる

身体が冷えると、私たちの身体の中では細かな末端の血管を収縮させてなるべく熱を逃がさないようにしています。血管が収縮してしまうので、当然血液の流れが悪くなってしまいます
そうなると、せっかく食べ物から摂取した栄養が全身に行き届かなかったり、身体から出た老廃物を腎臓に運んで排出できなかったりといったことが起こってしまいます。血流が悪くなることで、お肌の血色が悪くなってしまったり、目の下のクマが消えない、老廃物が流れないため足のむくみが取れにくくなったりするなどの原因となります。

③代謝機能の低下

エネルギーを作り出し、私たちの体温を維持してくれているミトコンドリアは37℃前後で最も活発にはたらくとされています。
身体が冷えてミトコンドリアのはたらきが弱まってしまうとエネルギーを作り出だせないためさらに身体が冷えてしまう悪循環に陥ってしまいます。
エネルギーは糖や脂質から作られているので、エネルギーを作りにくくなることで太りやすい身体になってしまいます。
また、ミトコンドリアは細胞の新陳代謝にも関わっているので、肌荒れや髪のパサつき、爪が割れやすくなるなどの原因となります。

④便秘になる

身体が冷えるとは、つまり身体の中の内臓達も冷えてしまっているということです。
特に、腸が冷えてしまうと腸の蠕動運動が鈍くなり腸内に老廃物が溜まってしまします。
腸に老廃物が溜まると腸内細菌のバランスが悪化して免疫作用が弱まってしまうだけでなく、便秘やむくみなどの症状が現れてしまう恐れがあります。
特に便秘になってしまうと、お腹が常に張っているように感じて胸やけや食欲不振につながったり、便という老廃物がずっと腸に停滞している状態なので口臭や肌荒れの原因となるだけでなく、便やガスが溜まることでポッコリお腹の原因となったりしてしまいます。

前編はここまで!

後編は『身体を内側から温める方法』のお話から再開させていただきますね!

後編につづく

こちらのコラムを執筆いただきました『絵を描く管理栄養士』として活動中の大屋先生についてはコチラからもご確認いただけます。

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