執筆者
管理栄養士 大屋佳奈 (おおや かな)
給食管理の仕事を主軸に特定保健指導やレシピ開発、国家試験対策についての情報発信、学生相談、料理教室アシスタント、コラム執筆など多岐にわたり活動中。また、イラストレーター・動画クリエイターとしても活動の幅を広げている。
身体の中のGABAを増やすには?
栄養成分としてGABAを食品から摂取することも大切ですが、その他にもGABAを体の中で増やす方法をお話します!
1つ目はビタミンB₆を多く含む食品を摂取することです。
身体の中でGABAの合成を促す役割がビタミンB₆にあります。ビタミンB₆は、ササミやヒレ肉、魚(鮭、あじ、さんま・かつお等)等に多く含まれています。
2つ目は睡眠をしっかりとることです。
GABAの合成は睡眠中に行われています。夜更かしなどで睡眠時間乱れていたり、睡眠の質が下がっていると、体内で合成されるGABAが少なくなり、さらに不眠を助長してしまいます。
おすすめレシピ
GABAについて学んで頂けたところで、ここからはGABAを効率良く摂取できるおすすめレシピを紹介したいと思います!
まるでライスサラダ!発芽玄米のタコライス
生野菜もGABAと相性の良いたんぱく源でありビタミンB₆も豊富なお肉も一緒に食べられる私の大好きなレシピです。
◇材料(2人前)
炊いた発芽玄米 茶碗2杯
合挽き肉 100g
玉ねぎ 1/4個
人参 40g
●ピーマン 1個
●しめじ 1/4パック
オリーブオイル 大さじ1
にんにくチューブ 1cm
塩コショウ 適量
◎ケチャップ 大さじ4
◎ウスターソース 大さじ2
◎カレー粉 小さじ1
《トッピング》
レタス 1枚
トマト(大) 1/4個
ピザ用チーズ 適量
オニオンフライ 適量
作り方
①●の野菜をすべてみじん切りにする。トッピング用のレタスは洗って一口サイズにちぎっておく。トマトは1㎝の角切りにする。
②フライパンにオリーブオイルをしき、にんにくチューブを入れて香りが立ったら①の野菜を入れて中火で炒める。
③野菜が少ししんなりしてきたら肉を入れ塩コショウをふり中火で炒める。
④お肉に火が通ったら◎の調味料をすべて入れてさらに炒める。
⑤お皿にご飯を盛り、④とトッピングをのせたら完成。
続きまして、前半で紹介させていただいた発芽玄米は、発芽した状態で乾燥された市販品を購入するのもいいのですが、普通の玄米を購入してご自宅でお水に漬けて発芽させることもできるので、その方法も紹介させてください!
発芽玄米の作り方
①玄米を水洗いしてから、ボウルに入れ、水か30度くらいのぬるま湯につける。
人肌くらいの温度のぬるま湯に漬けておいた方が早く発芽します。夏場は水で十分ですが、冬だと時間がかかるのでぬるま湯がおすすめです。
②夏は1日~2日、冬は2日~3日程度常温において浸水させる。
途中、お水がにごってにおいがしてくるので替えてください。特に暑い夏場は冷蔵庫に入れておくと発芽まで多少時間がかかりますが安心です。
③玄米が水を吸って大きくなり、玄米に膨らんでちょこんと先にとんがった部分が出てきたら発芽玄米の完成です。
ボウルに入れたすべての玄米から発芽が見られなくても、発芽状態にはなっているので、ある程度とんがりがでていれば大丈夫です。
自宅で発芽させた場合は、市販品のように乾燥させることはないため、発芽玄米特有の甘味やうま味を楽しむことができるのでお家時間にぜひチャレンジしてみてください!
美味しい玄米の炊き方
発芽玄米でない普通の玄米でも、白米より栄養価も高くGABAも含まれています。
しかし、なかなか自宅では芯が残ってしまうなど上手く炊くことが難しい印象の玄米も、一工夫するだけで美味しく炊くことができるので、その方法もお伝えしたいと思います!
まず、玄米は炊く前日くらいからお水に漬ける浸漬という工程が必要です(最低6~8時間以上くらい)。
しっかり浸漬させれば普通の炊飯器で炊くことができますよ!浸漬した玄米に、今からお伝えする4つの工程をプラスしてください!
①お米1合につき自然塩1~2つまみを入れる(お米の甘味を引き出し、ミネラル補給になります!)
②お米2合につきこめ油小さじ1/2を入れる(お米にツヤとコシが生まれます!)
③お米1合につき氷1個を入れる!(お米の本当の美味しさが引き出せます!)
④炊く用のお水を軟水のミネラルウォーターにする
この4つの追加工程は玄米だけでなく、普段炊いている白米でも使えるのでぜひお試しください!
玄米だけで食べるのが苦手という方は、普段食べている白米に少し混ぜたり、もち米を1割入れると硬い食感が苦手な方でも美味しく食べることができるのでおすすめです。
玄米を炊いてみたけど、ちょっと芯が残っちゃった…やっぱり硬さが気になっちゃう。そんなときの救済レシピも紹介したいと思います!
玄米のリゾット
もし炊きあがった時に玄米の芯が残ってしまったり、硬さが気になるときはリゾットやドリアにすると調理過程で水分が入るので玄米も柔らかくなり食べやすくなるのでおすすめです。
◇材料(2人分)
炊いた玄米 茶碗2杯分
しめじ 1/4パック
まいたけ 1/2パック
玉ねぎ 1/4個
にんにく 1片
オリーブオイル 大さじ1
水 300ml
コンソメキューブ 1個
白みそ 小さじ2
塩コショウ 適量
乾燥パセリ 適量
作り方
①しめじは石突きを取り、子房に分ける。まいたけも手でばらしておく。
玉ねぎ、にんにくはみじん切りにする。
②鍋にオリーブオイル、にんにくを入れ、中火にかけて香りが立ったら玉ねぎを加えて炒める。
③玉ねぎが透き通ってきたらしめじとまいたけを入れてしんなりするまで炒める。
④玄米と水を加え、煮立ったらコンソメを入れて中火で煮る。
⑤水分が少なくなってきたら白みそを加え、味をみながら塩コショウで整える。
⑥火を止めて器に盛り、乾燥パセリを散らしたら完成。
いかがでしたでしょうか?
GABAはストレス社会に生きる現代人におすすめの栄養素です。
巣ごもり生活でのストレスだけでなく、日ごろの仕事や人間関係、受験・試験勉強などストレスを感じることが多い現代社会に負けず、少しでもストレスや疲労が緩和され充実したライフスタイルを過ごすためにGABAを意識して多く摂ってみましょう!
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