キャンプといえば、テントを張ってキャンプサイトを作り出し、バーベキューをしたり焚き火をしたり。夏の思い出作りにぴったりですよね。ひと昔前は、キャンプと言えばテント泊というイメージばかりでしたが、最近はコテージやバンガローなどの宿泊施設があるキャンプ場も増えています。
そこで、テント泊とコテージ(バンガロー)泊、それぞれのメリットとデメリットについて徹底比較してみました。初めてキャンプへ行く人も、ある程度慣れてきたという人も、アウトドアライフの幅を広げてみてくださいね。
・テント泊のメリット
テント泊は大きく「自分で持っているテントを使う」、「キャンプ場に設置されている常設テントを使う」のふたつに分けられます。いちばんスタンダードなのは、自分で持っているテントをキャンプ場に持ち込み、自分たちで設営してキャンプサイトを作り出すというスタイルではないでしょうか。慣れてきたら環境に合わせたレイアウトを考えたり、灰シーズンでも予約がいらないキャンプ場も多いため、選択肢も広がりますね。
ここでは、自分で持っているテントをキャンプ場に持ち込んで設営した場合のメリットを中心に紹介します。
自然を満喫できる
大自然にテントを立てて寝袋で寝る…テント泊は非日常を楽しむのにもってこいのシチュエーションといえるでしょう。
達成感を得られる
テント泊というと組み立てるのが大変、というイメージもありますが、最近では簡単に組み立てられるものも多くあります。なにより、みんなで協力してテントを組み立てるのも醍醐味のひとつ。組み立て終わったときの達成感、自分たちで組み立てたテントに初めて入ったときの喜びは、労力のかかるテントならでは。家族の一体感や達成感を感じられるのはやはりテント泊といえるのではないでしょうか。
好きな場所を選べる
テントは自分たちで場所を選んで立てるため、好きな場所を選ぶことができます。キャンプ場を利用する場合、テントサイトエリアのみと限られてはしまいますが、それでも梢の下だったり夜空を見渡せる場所だったり、好きなところを選ぶことができるのはメリットと言えるでしょう。いろいろな場所での宿泊を楽しめるのも、テント泊ならではの魅力です。
安くすませることができる
テントサイトの料金は、無料のところから1万円程度が一般的。テントを持参さえすればとてもリーズナブルなのも魅力です。初期投資としてテント代はかかってしまいますが、一度購入すれば、何度も繰り返し使うことができますから、「毎年必ず1回以上はキャンプに行く」という人や「シーズンになったら何度も行きたい」という人にはテントがおすすめです。
・テント泊のデメリット
テントの場合、どうしても設営に時間がかかります。キャンプ場について、テントを設営していたら夜になってしまった、なんてことも。また、撤収にも手間がかかるため子どもが飽きてしまう可能性もあります。
また、テントの場合、コットと呼ばれる簡易ベッドを使ったり寝袋を使って寝ることになるため、なかなか快適な寝心地とはいえません。整備された環境でないと熟睡できないという人には不向きといえるでしょう。
さらに、突然の雨でテントが濡れてしまったときなどは、しっかりと乾かしてから撤収する必要があります。その場で干すことができないときは、帰ってきてから干さなくてはいけません。また、パーツが破損していないかどうかチェックする必要もあります。
気温や天気に大きく影響を受けるため、悪天候のときなどは取りやめたり、別の場所を探すなどする必要があります。突然雨が降ってきてびしょぬれになった場合などは、肉体的にも精神的にも辛くなってしまうかもしれません。
・コテージやバンガローのメリット
コテージやバンガローは、キャンプ場にあらかじめ建てられている宿泊施設です。トイレや家電、簡単な家具等が揃っているところもあれば、電源用のコンセントすらないところもあり、さまざまです。好みに合わせて選べるのもよいですね。
設営しなくてすむ
コテージやバンガローは宿泊施設としてすでにそこに建てられているため、設営する手間がありません。キャンプ場についてチェックインしたら、荷物を降ろして一休みすることもできます。すぐに遊びに行ったり、バーベキューなどの準備に取り掛かることもできますね。お子さんが小さかったり、テントの設置には自信がないという場合、まずはアウトドア料理を楽しみたい、星空を見てゆっくりと休みたい、そんなときにはコテージ(バンガロー)泊がおすすめです。
荷物が少なくて済む
キャンプ場までの移動は、車や公共交通機関など行く場所によってさまざまです。とはいえ、なるべく少ない量で快適に移動したいという人も多いのではないでしょうか。荷物を少なくしたいなら、やはりコテージ(バンガロー)泊がおすすめです。
いろいろな設備がついている
コテージやバンガローには、お風呂やトイレ、キッチンが備わっているタイプも多くあります。外で思いっきり遊んだあと、シャワーでさっぱりと汗を流してから食事の支度、ということもできますよ。他の人の目を気にすることなく、家にいるのと同じように過ごせるので、まだ目が離せないような子どもがいるパパやママには、コテージからスタートするとよいでしょう。
天候に左右されない
突然の雨や前日まで雨が降っていて地面が濡れているなんて言う場合にも、コテージは安心です。雨が降ると夏でも気温がぐんと下がるため、昼間はよくても夜は寒すぎて眠れないなんてことも。コテージ(バンガロー)泊ならその点も安心です。キャンプ場によってはエアコンが完備されているところもありますから、快適に過ごすことができますよ。
・コテージ(バンガロー)泊のデメリット
コテージやバンガローはテントサイトでの宿泊に比べるとどうしても利用料金が高くなってしまいます。ワンシーズンに何度もキャンプへ行く場合はテントのほうがお得といえるでしょう。また、コテージやバンガローを利用する宿泊者に対しては、タープを張ったり焚き火をしたりすることを制限しているキャンプ場もあります。寝具もあらかじめ用意されているところや、別にレンタルを申し込まなくてはいけないところ、寝袋などを持参しなくてはいけないところなど様々です。コンセントなども使用不可になっている場合もあるので注意しましょう。予約するときに、管理事務所に相談することをお勧めします。
そしてなにより、自然を存分に味わいたいという人にとってコテージやバンガローは物足りないと感じることが多いかもしれません。
・コテージとバンガローの違いとは?
キャンプ場にある宿泊施設は、コテージやバンガローだけでなく、ロッヂやキャビン(ケビン)、ヒュッテ、ログハウスなど、いろいろな名前がついている場合があります。バンガローとコテージに明確な違いはありませんが、基本的にバンガローはこれといった設備がついていないことが多く、寝具も用意されていない場合が多いようです。コテージは簡単な料理ができるキッチンやバス・トイレ等の設備が整っているところが多く、場所によってはベッドが用意されているところもあります。
・最近の流行はグランピング
グランピングとは、グラマラス(魅力的な)とキャンピング(キャンプ)をかけ合わせた造語です。テントやコテージでのキャンプは食材を用意したり、自分たちで設営したりといった手間がかかりますが、グランピングは専用スタッフがすべて用意してくれます。また、食材もあらかじめ用意されているため、準備するものは一切ありません。もちろん、後片付けの手間もないので、とことん遊びつくしたいという人に大人気なんです。
宿泊場所も、こだわりの家具やふかふかのラグ、美しいカーペットに美味しいご飯など、どれもフォトジェニックなものばかり。キャンプでは大自然を満喫して、都会では見られない風景などを写真に収めることが多いイメージですが、グランピングでは自然の風景以外にも宿泊場所そのものがオシャレで写真に収めておきたくなるものばかりです。
・目的に合わせて宿泊場所を選びましょう
テント泊やコテージ、バンガロー、グランピングなど、キャンプの楽しみはさまざまです。初めてのキャンプで何を用意したらいいかもわからない、なんていう場合はコテージやバンガローがおすすめです。大自然を味わい尽くしたいという人にはやはりテントがよいでしょう。最近では、レンタルテントを用意しているキャンプ場もあるようです。
グランピングはとにかく贅沢がしたい、ラグジュアリーな雰囲気と大自然の両方を楽しみたいという人におすすめです。
キャンプに行く回数や、一緒にいく相手に合わせて、どういったところに泊まったらよいか選ぶのもキャンプの楽しみですね。